🎯 概要
康熙56年(1717年)に清朝宮廷が勅撰した全21巻の満洲語・モンゴル語対訳解説辞典である。1708年の『御製清文鑑』(満洲語単言語辞典)の成功を受けてモンゴル語版として編纂され、満洲語見出し語に対しモンゴル語訳のみならず、詳細なモンゴル語による「解説(釈義)」が付される。これは清朝多言語辞書シリーズ中、モンゴル語話者を主対象とした唯一の解説辞典であり、「モンゴル語最初の解説辞典」と評価される。
📖 詳細
解説辞典としての革新
単なる対訳辞典と異なり、満洲語の微妙な語義差を理解できるよう、モンゴル語で数行にわたる説明が付される。内モンゴル師範大学のウゼスグレン・ウルジーは本辞典を用いてモンゴル語動詞形成接辞(-la/-le, -na/-ne等)の異形態と母音調和を分析した。
清朝辞書系譜の橋渡し
御製清文鑑(1708年、単言語)→本辞典(1717年、満蒙解説)→御製四体清文鑑(1794年、四言語)→御製五体清文鑑(1790年代、五言語)という発展過程の第二段階に位置する。
現代での位置づけ
東北大学のデジタル検索システムで一部公開され、18世紀初頭の公式モンゴル語の語彙・文法・意味論研究に不可欠な資料となっている。