🎯 概要

1960年にカリフォルニア大学出版局から刊行された英語圏における現代モンゴル語研究の標準辞典(全1,217ページ、約30,000語)。

原型は1953年にマシュー・ハルトッドが福音同盟伝道会のために編纂した宣教師向け実用辞典(679ページ)で、レッシング総編集のもとハンギン、カサトキンらが学術的に拡張した。宣教活動から生まれた実務辞書が学術の国際標準となった希有な例である。

📖 詳細

二つの編纂段階

1953年版は日常会話・聖書翻訳に必要な語彙を優先した実用辞典であったが、1960年版では語源情報・文法情報・文献引用による用例・方言変異の記録が大幅に追加された。伝統モンゴル文字見出し語を採用し、13世紀から19世紀の古典モンゴル語を対象とする点で、キリル文字の現代語を扱うハンギン辞典(1986年)やBAMRS(2001-02年)と相互補完の関係にある。

現代での位置づけ

Internet Archiveで全文デジタル公開され、古典モンゴル語研究の第一参照辞典として世界中で利用されている。