🎯 概要
2000年以上の歴史を持つ遊牧民の伝統信仰で、天・地・自然の精霊を崇拝する。チンギス・ハーンも「永遠の青い天の力により」と唱え、天の意志を重視した。現在も民間信仰として息づいている。
📖 詳細
天崇拝(テングリ信仰)
青い天(テンゲル)は宇宙の創造主であり、運命を支配する最高神である。モンゴルの宇宙観は三層構造で、地下世界・人間界・天上界から成る。「99のテンゲル」という表現は多数の神々や精霊を指す。
火の崇拝
火は天と人間を繋ぐ仲介者とされ、テングリから任命された神聖な存在である。ゲルの炉に油・脂肪・セイヨウネズの小枝などを捧げる「火を養う」儀礼が行われる。火を跨ぐこと、火に水をかけることは厳禁である。
狼崇拝
『元朝秘史』によれば、モンゴル民族は狼(ボルテ・チノ)と鹿(ゴア・マラル)の結合から生まれたとされる。狼は「天の犬」と呼ばれ、テングリの使者として崇敬される。伝統的な葬儀では遺体を狼に捧げ、魂を天界へ送る習慣があった。