🎯 概要
2001-2002年にロシア科学アカデミー東洋学研究所から刊行された全4巻・約70,000語のモンゴル語・ロシア語辞典であり、20世紀モンゴル語を記録する最大規模の辞典である。1950年代後半に編纂が開始され、ソ連崩壊(1991年)の危機を乗り越えて50年かけて完成した。シュミット(1835年)→コワレフスキ(1844年)→ゴルストゥンスキー(1893年)→本辞典(2001年)という「ロシア・モンゴル学四世代」の最終到達点であり、社会主義時代の政治用語から民主化後の市場経済用語まで、モンゴル語の20世紀における語彙発展を網羅する。
📖 詳細
レッシング辞典との補完
レッシング辞典が伝統文字・古典モンゴル語(13-19世紀)を、BAMRSがキリル文字・現代モンゴル語(20世紀)を対象とし、併用により通時的追跡が可能になる。約100万枚の語彙カードからの用例収集、モンゴル国の新聞・文学・学術論文からの引用が圧倒的な実証性を保証する。
消えゆく語彙の保存
1992年の民主化以降使われなくなった社会主義用語(taarlagdsan angi「労働者階級」など)を詳細に記録し、20世紀モンゴル史研究の不可欠な言語資料となっている。
現代での位置づけ
デジタル化は未完了だが、レッシング辞典と並ぶ国際モンゴル学の二大標準辞典として、現代モンゴル語研究に必須の参照資料である。