🎯 概要
現存する最古のモンゴル文字碑文である。チンギス・ハーンの甥イスンゲの弓術の偉業を記念して1224〜1226年頃に建立された花崗岩の石碑である。ウイグル式モンゴル文字で書かれた最古の碑文として、言語学的・歴史的に極めて重要な史料である。
📖 詳細
発見と保存
1802年にトランスバイカル地方(現在のロシア・チタ州)のハルヒラー川流域で発見された。1818年にロシアの学者G.I.スパスキーによって初めて学術的に報告され、1832年にネルチンスクからサンクトペテルブルクに運ばれた。現在、原碑はエルミタージュ美術館に所蔵されており、モンゴル国立博物館には複製が展示されている。
碑文の内容
碑文は、ホラズム帝国征服後のモンゴル貴族の集会において、チンギス・ハーンの弟ハサルの息子イスンゲが335アルド(約536メートル、1アルド≒1.6m)の距離から的を射抜いた偉業を記録している。碑文は敬意を表してチンギス・ハーンの名前から始まる。
歴史的意義
この碑文は13世紀モンゴルにおける弓術とスポーツ文化の重要性を示す貴重な証拠である。また、ウイグル式モンゴル文字の最古の実例として、モンゴル語史研究において不可欠な資料となっている。