🎯 概要
1662年にサガン・セチェンによって著されたモンゴル史の重要史料である。世界創造から清朝の興隆までを扱い、モンゴル大ハーンの歴史と仏教の伝播を記録している。モンゴル民族の統一を強化する目的で書かれた。
📖 詳細
著者サガン・セチェン
サガン・セチェンはオルドス部族のボルジギン氏族出身のモンゴル人作家・歴史家・フンタイジ(王子)である。1604年にオルドス(現在の内モンゴル)で生まれた。
内容と範囲
本書は以下の広範な内容を含む:
- 世界創造と人類の誕生
- インド・チベットの王の系譜
- 仏教の歴史
- モンゴル大ハーンの世代継承
- 仏教伝播の歴史
- 満洲清朝の興隆まで
『元朝秘史』『アルタン・トプチ』など他の歴史史料からの引用も含まれる。
歴史的評価
歴史家はこれをモンゴル史の重要な原典史料と見なしているが、一部の学者は他の史料と比較した際の情報の正確性について議論している。
翻訳
西洋語への最初の翻訳は、モラヴィアの宣教師イサーク・ヤーコプ・シュミットによる1829年のドイツ語訳である。ジョン・クルーガーによる英訳「The Bejeweled Summary of the Origin of the Khan: A History of the Eastern Mongols to 1662」も存在する。2023年にはヨハン・エルヴァースコグによる新しい英訳「The Precious Summary: A History of the Mongols from Chinggis Khan to the Qing Dynasty」が出版された。