先日、ふと何気なしに本棚にあるモンゴル語の辞書の数を数えてみた。せいぜい20~30冊ぐらいだろうと思っていたのだが、先月モンゴルの友人に頼んで取り寄せたモンゴル語の専門用語辞典が加わってかなり冊数が増えたので、ちょっと確認してみようと思ったのだ。

数え始めてみると、あるわあるわで、ちょうど128冊だった。煩悩の数すら優に超えている。一部には一般的な辞書や復刻版のものなど、簡単に手に入るものも含まれているとはいえ、私がモンゴルに留学中に足しげく本屋、古書店に通って購入したもの、知り合いのツテで入手したものなども数多く含まれている。中には、もう二度と手に入らないだろうと思われるような希少本もある。

すでに、私の運営している「モンゴル語の穴ぐら(http://itako999.blog41.fc2.com/)」というサイトでは、モンゴル語辞書のデータベースを作成中である。私の蔵書だけでなく図書館の蔵書も含めて、重要なものからぼちぼちと紹介しはじめているのだが、何分すべて一人で手作業でやっているので、なかなか追いつかない。それでも今日は早稲田大学図書館の蔵書を中心に、近代のモンゴル語辞書、モンゴル語教科書の何冊かについてまとめることができた。

日本では、昭和初期にモンゴル語の辞書が何冊も出版された時期があったが、ここ10年ほどの間にも相次いで何冊か出版されている。これを個人的に第一次モンゴル語ブーム、第二次モンゴル語ブームと名付けたい。これが一時的なブームで終わってしまうことなく、日本におけるモンゴル語学の伝統を絶やすことなく、後世に伝えていければと思う。あまりたいした貢献はできないが、火種を守る火かき番ぐらいのことはできるのではなかろうか。

古今東西で世に出回っているモンゴル語の辞書は、専門用語集まで含めると、推定で400~500冊ほどなのではないかと思う。気の長い話だが、少しずつ目録を整理していこうと思う。