ネットで漫然と検索をしていたところ、『方言輯釈』という書物の存在を知った。18世紀朝鮮で成立した5カ国語辞典である。韓国語、中国語、満洲語、モンゴル語、日本語の5言語で語彙5006語が収録されているという。しかし、「方言輯釈」というキーワードでGoogle検索をしても、ほとんど何もヒットしない。一瞬、その実在を疑いそうになってしまった。

そこで、念のためソウル大奎章閣韓国学研究院のサイトで検索してみると、確かに『方言輯釈』の巻を含む25巻本が収蔵されていた。どうやら、第23~25巻の中に『方言輯釈』が含まれているらしい。

説明書きを自動翻訳を使って読んだところ、徐命膺の著になるもので、題名が『方言類釋』と記されている箇所もあるとのこと。つまり、『方言輯釈』と『方言類釋』は同一の書物であるらしい。

検索を繰り返した結果、オーストラリア国立図書館に弘文閣から1985年に再版された『方言類釋』が所蔵されていることが明らかになった。原本は1778年で、著者は徐命膺となっている。

そこで、「弘文閣」、「方言類釋」というキーワードで再び検索をかけたところ、日本の古本屋に出品されていたのを運よく見つけることができたので、さっそく注文した。古本屋の検索ページに入力された日付をよく見ると、ちょうど一週間前である。これは実にグッドタイミングだった。

追記:後で古本屋から連絡が来て、けっきょく売り切れとのこと。がっかり・・・。

参考サイト:
http://japanese.joins.com/article/j_article.php?aid=120418&servcode=400&sectcode=440