【ハラホト文書】
ハラホト文書とは、1983・1984年に中国内モンゴル文物考古研究所・アラシャン盟文物考古站によって、内モンゴル自治区の遺蹟であるハラホト(黒水城)において発見された元朝期の文書である。
2001年11月に、早稲田大学の事業推進担当者が内モンゴル大学の研究者と共同研究することを目的とし、同大学のチメドドルジ教授と協定を結び、本格的な研究に着手している。
ハラホト文書の総文書数は3000点とされる。今回の共同研究で研究対象とされたのは209点で、そのうちモンゴル文書は154点である。ウイグル式モンゴル文字文書70点とパクパ文字文書15点の計85点はすでに解読済みである。解読不能な文書は断片的に過ぎるものが多いという。
協定の関係で、これ以上の研究の詳細については言及を控えるが、できれば2007年度中には文書のカラー写真を付した報告書を刊行する予定だと、早稲田大学モンゴル研究所の吉田順一教授は語っている。