今日の東京新聞の朝刊に掲載されたバー・ボルドー氏へのインタビュー記事を拝読したが、バー・ボルドー氏による訳が正しいものだと感じた。
どうやら、朝青龍による「ニーノーグイ・ヘレヘド・・・」というくだりが誤訳され、共同通信社経由で各新聞社に配信され、それが一部のスポーツ紙などではさらにそれを誇張した報道がなされたようだ。
単語選びのセンスから推測すると、共同通信社が発表した「会見要旨」を訳したのはおそらく日本語ができるモンゴル国のモンゴル人だと思われる。
他の新聞社の3月11日付けの記事を読み比べてみたが、日経新聞、毎日新聞、読売新聞といった主要各紙はみな共同通信の配信記事を元に、独自の編集をほどこした記事を掲載していた。中でも毎日新聞は誇張が大きすぎるという印象を受けた。
朝日新聞の記事は北京支社からの発信であるため、朝青龍による「彼らの金もうけのために精神的圧力を受け続けた」という発言など、他紙には書かれていない情報も含まれていた。「精神的圧力」という言葉遣いからして、中国語経由で日本語に訳されて伝わった情報ではないかと推測される。
また、各スポーツ紙は同様に共同通信社の配信記事をもとにしているが、行き過ぎと言うべき誇張、歪曲がなされており、「朝青龍 言いたい放題」、「不満をぶちまけた」などの見出しが踊っていた。
時事通信社のサイトも調べたが、朝青龍の帰国会見に関する記事は見当たらなかった。もしかすると現地取材等は行われなかったのかもしれない。