ついにウィキにも蒙古文字版が出現・・・と思いきや、どうやらまだ画像表示だけのようだ。 http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/cd/Mongolian_wikipedia_preview.png しかもよく見ると綴りが変だ。うーん、モンゴル語だよねぇと不安になったが、URLを見てみるとやっぱり”Mongolian_wikipedia”となっている。 なにやら、”A representation of what mn.wiki would look like if Mongolian script support was properly implemented. Mn.wiki already exists, but support has not been implemented.”というコメントがあるではないか。どうやら、mn.wikiというのはすでに存在するが、サポート面で追いついていないらしい。 あっ、”Not all text is “real mongolian” — only the actual text of the article, and the name of the article, are in “real mongolian”, the rest is English […]
デンマークの国立図書館のホームページでは、モンゴル語古文書のコレクションがデジタル画像として公開されている。フラッシュを用いた表示で、あたかも本当にページをめくっていかのようにして見ることができる。 http://www.kb.dk/en/nb/samling/os/central/digcentral.html この他にも、同ページの”Mongolian Prints”をクリックすると木版本などの画像がいくつか閲覧できるようだが、フラッシュのバージョンが違うなどの理由でうまく表示されないものもある。
モンゴル料理にはホルホグと呼ばれる豪快な野外料理があるが、これを一般家庭の台所やレストランで再現するための製法が特許取得されている。 http://www.j-tokkyo.com/2007/A23L/JP2007-049974.shtml 発明者の名前が漢字表記になっていることからして、内モンゴル出身のモンゴル人による出願だと思われる。同特許によるとホルホグの製法には、まる剥きにした家畜の皮を袋として利用し、中に加熱した石と肉を入れて、外側から加熱して蒸し焼きにする方法と、皮袋の替わりにアルミニウム製ミルクタンクを用いて同様に蒸し焼きにする方法の2つがあるとされている。 なお、現在のモンゴル国においてはホルホグといえば後者を指し、前者のような製法のものはボートグと呼ばれ、別の料理として扱われる。タルバガンという動物を仕留めたときなどに、このボードグという料理法が用いられることが多い。 ミルクタンクとは、「フランダースの犬」のアニメでネロとパトラッシュが曳いていてたようなあれのことだ。モンゴル国でも、もともとはミルクタンクの代わりに胃や皮袋が用いられていたとのことで、本来のホルホグとボードグの区別については不明だ。後でもうちょっと詳しく調べてみることにしたい。
「Googleマップ」では、すでにウランバートルの市街地図も表示されるようになっている。まだ倍率は最大まで拡大することはできないが、建物のひとつひとつをはっきりと見ることは可能だ。 http://maps.google.co.jp/maps?f=q&hl=ja&q=Ulaanbaatar&ie=UTF8&t=k&om=1&z=12&ll=47.929916,106.910019&spn=0.107888,0.344009&iwloc=addr 左側に表示されるスナップ写真の中には、相撲のモンゴル巡業でも利用されたMongolian Sumo Stadium(モンゴル・相撲会館)を写した写真などもある。
モンゴルでは遊牧地域に暮らすお年寄りなどあまり歯磨きの習慣を持たない人もいるようだが、ほとんど虫歯のないきれいな歯をしている。ところが、都市部の若い世代の間で急速に虫歯が増えているという。あまり虫歯予防の知識がないままに、甘いものを食べる習慣が浸透してきたからだそうだ。現在のモンゴルは、戦後の日本で砂糖の消費量が急激に増え、子供たちの間に虫歯が蔓延した状況に似ていると専門家は指摘している。 そんな中で、ウランバートル市内の「エネレル歯科診療所(Энэрэл Дент Эмнэлэг)」は、以前から日本との技術協力を盛んに行い、虫歯の治療だけでなく検診や予防治療にも力を入れている。日本で研修を受けたことのある歯科医、歯科衛生士、歯科技工士、事務など計十数名のスタッフが在籍している。 2002年には、地下1階・地上2階建ての新診療所が完成し、モンゴルで最も近代的な歯科診療所としてオープンした。モンゴルではレントゲン室のある歯科はまだ稀である中、パノラマレントゲンなどの大学並みの設備機器を備えている。 以下は、岡山大学のモンゴル歯科探検隊による新・エネレル歯科診療所の間取り図だ。 http://www.dent.okayama-u.ac.jp/syouni/OKAZAKI/mongol/2002/new/new.html 治療室だけでなく、患者用のロッカールーム、レントゲン室、歯科技工室、図書室、歯ブラシ工場などを併設している。1日に約100名の患者が訪れて治療を受けているそうだ。完成後の同診療所の概観は、同じくモンゴル歯科探検隊による以下のページで見ることができる。 http://www.dent.okayama-u.ac.jp/syouni/OKAZAKI/mongol/2003/index.html
共同執筆者、アルトーシ(ハンドル名)を紹介しよう。『モンゴル語の穴ぐら』のモンゴル語版ページ、”Монгол Хэлний Ичээний Нүх”では、”Монгол Хэлний Дүрэм”(モンゴル語文法)の執筆を担当する。 彼女はモンゴル国で教育マネージャーという仕事をしており、10年制学校でモンゴル語教師、区教育委員会の教育顧問の経験もある人物だ。なお、12年制に移行しつつあるが、つい最近までモンゴルは10制教育だった。義務教育が行われる機関で、日本でいう小中高校に相当する。学童向けのモンゴル語教科書を執筆して公的に採用されたこともあるという才媛だ。専門はモンゴル語言語学で、日本でいう筑波大学のような教育学の名門校、モンゴル教育大学にて修士課程を修了している。 特に、複雑なことで知られるモンゴル語の正書法のルールについて詳しく、モンゴル人の書いた数十ページに目を通して、ほんの30分のうちに数十箇所のスペルミスを発見するという驚異的なチェッカーでもある。もちろん、チェックした原稿は教養あるモンゴル人によって書かれたものなのだが、モンゴル語の正書法はそれだけ難しく、ネイティブでもスペルミスを犯し易いということだ。 さて、アルトーシは現在プログを作成中なのでここに紹介する。ブログ名は”Mongol hel”すなわちモンゴル語という意味である。現在、モンゴル語正書法の規則について執筆が進められている。 http://altush.blogspot.com/
『モンゴル語の穴ぐら』(http://itako999.blog41.fc2.com/)、『モンゴル語学情報-速報-』(http://itako777.blog64.fc2.com/)などにリンクを張ってあるので、すでにお気づきの方もいるかもしれないが、最近モンゴル語によるホームページの作成を始めた。 https://sites.google.com/site/mongolhel999/ 執筆するコンテンツは専門知識があるモンゴル人に校正して欲しいということもあり、モンゴル人との共同執筆という形をとることにした。共同執筆者は、アルトーシ、ヤンザガ、バダム・オソル(順不同)の3名である。アルトーシは「モンゴル語の文法」、ヤンザガは「モンゴル文学」、バダム・オソルは「モンゴル語とコンピュータ」を担当し、私いたこは「モンゴル語豆知識」を担当する。 最初はウィキペディアなどでも利用されているWikiを使用して作成しようとしたが、いろいろと技術的な問題もあり、なかなか思い通りにいかなかった。検討の末、Google Sites(http://sites.google.com/)のサービスが意図していたものに最も近いという結論に達した。 HTMLやCSSが直接いじれないという欠点はあるが、インターフェースはすこぶるよい。執筆・編集メンバーは限定することができ、しかも追加も簡単に行える。 まだ作り始めたばかりで、見出しだけ書いたのっぺらぼうのページがいくつもあるだけだが、さっそくモンゴルから”Авиа Зүй”(音声学)というキーワードでのアクセスが2~3回ほどあった。今後は内容を充実させていこうと思う。最近、新たな発見、新たな試みの成功などが相次ぎ、やりたいことが多すぎて嬉しい悲鳴をあげているところである。
中国では、故宫博物院とIBMが共同で3年の歳月をかけて開発したという「虚擬故宮(バーチャル故宮)」がオンラインで公開されている。ネット上で紫禁城を遊覧し、明朝や清朝の時代を体験することができるというものだ。ただし、閲覧には専用ソフトのダウンロードが必要である。ダウンロードは下記から行える。 http://www.beyondspaceandtime.org なお、下記のプログにも詳しい説明がある。公主、将軍、大臣など、全部で9種類の身分の中から好きなものを選ぶことができるらしい。他の見学者との交流も可能で、ちょっとしたアドベンチャー系のオンラインゲームのようなノリだ。 http://news.sina.com.cn/w/2008-10-12/033414561041s.shtml
あれっ、ここってモンゴル語についてごたくを並べるプログじゃなかったの、と不審に思われる方もいるかもしれない。たまには畑違いの話をしてもいいではないか。 Googleにもプログサービスがあり、すでに利用されている方もいるかと思うが、設定をいじるとヒンディー語でプログを書くこともできるようだ。 ブログ画面上部のGoogleプログバーの右側にある「カスタマイズ」画面に入り、「設定」タブをクリックすると、「文字変換を有効にしますか?」という質問項目があるので、「有効にする」を選択し、「ヒンディー語」、「カンナダ語」、「マラーヤム語」、「タミル語」、「テルグ語」の中からヒンディー語を選択する。 あとは普通に記事を書いて投稿するのだが、投稿画面で「HTMLの作成」の隣にある「作成」タブを押すと、デーバナーガリー文字の「अ」の文字が書かれたボタンが表示されるので、まずローマ字で文章を書き、マウスで反転させた状態でボタンを押せばよい。そうするとローマ字で入力した部分がデーバナーガリー文字に変換される。また、始めにボタンを押した状態でローマ字入力すれば、自動的に変換されていく。試しに「私は日本人です」とヒンディー語で入力してみた。 मैं जापानी हूँ 設定をヒンディーにしてあるので、ボタンはデーバナーガリー文字になっているが、プルダウンして言語を選ぶと、他の言語でも同様に入力することできる。「いたこ」というのを各言語で入力してみた。無知蒙昧な私には綴りが合っているのかさっぱり不明だが、なにやらいろいろと不思議な文字が表示されて賑やかなこと至極だ。 ヒンディー語:इताकोカンナダ語:ಇಟ್ಕೋマラーヤム語:ഇടകോタミル語:இடாகோテルグ語:ఇతకో
日本語には「とにかく」という語を「兎に角」と書くことがあり、ちょっと気にかかっていたことがある。というのは、モンゴル語には”ebertei tuulai harsan shig”という言い回しがあり、文字通りに訳せば「角のあるウサギを見たかのごとく」なのだ。通常は、角のあるウサギを見たような顔をする(ぽかんとあっけにとられる)、角のあるウサギを見たかのごとく驚く(あまりにありえないことなので驚く)というように用いられる。 しかし、日本語のとにかくは「いずれにせよ」「どっちみち」ほどの意味で、モンゴル語の「ありえないこと」という意味とは一致しない。 http://www.otani.ac.jp/yomu_page/b_yougo/163.html ネットで調べてみた結果、このページの説明が一番詳しかった。どうやら中国古典でしばしば使われていた比喩で、仏典においても空の思想を説く際に「兎角亀毛」として幻想のたとえとして用いられていたようだ。だとすればモンゴル語の方がこれらの元の意味に近い。夏目漱石が始めたのが最初なのか真相は不明だが、日本語の「兎に角」は単なる当て字であるらしい。 「とにもかくにも」は、もともと「そうであっても、こうであっても」という意味で、「いずれにしても」という意味に転用されたということだ。ウサギにも角にも、何の関係のないわけだ。 さて、モンゴル語での用法だが、古来から中国文明とは一線を画していた誇り高い遊牧民が、中国古典の影響を受けたとは考えにくい。ひょっとすると、仏教を介してチベット経由で伝わったという可能性もある。ただし、チベット仏教の経典はパーリ語なりサンスクリット語なりの経典を直接翻訳したものを使用しているので、果たして「兎角亀毛」に相当するような概念が経典に含まれていたかは、現時点では不明である。幸い、私が出入りしている研究会には、モンゴル語はもちろんのことチベット語とサンスクリット語を自在に操れるという人がゴロゴロしているので、今度の集まりの際にでも確認してみよう。 まあ、兎に角(とにかく)、兎に角(うさぎにつの)なんてのはそれこそ兎角亀毛のごとくありえない話だし、斯くの如き事に角を立てても仕方無かろう。おっと、「語源研究には手を出すな」という師の戒めを忘れていた。今日はこの辺で。