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Month: February 2009

手作りチョコの謎

2009-02-05 | 未分類

毎年バレンタインデーのシーズンになると、あちこちで「手作りチョコ」という文字が踊る。市販の割りチョコを湯煎して溶かして固めるだけなので、手作りも何もないと思うのだが、いかにも手をかけたように見えるところが受けているのだろうか。料理上手なふりさえすれば想い人に好かれると信じる女が、女とは先天的に料理が上手なものだと信じているアホな男を釣るための戦術であろうか。いや、もしかすると「愛情込めた手作りの品」というキャッチフレーズには「愛情=労力+時間」という認識が潜んでいるのかもしれない。 とはいえ、本当にチョコレートを手作りしようとするならば、発酵させたカカオ豆を乾燥させて焙煎、粉砕し、出来上がったカカオマスにココアバターや砂糖を混ぜて練り上げ・・・とかなり複雑な工程が必要となり、素人が簡単に作れるようなものではなさそうだ。ましてや、バレンタインデーの時ぐらいしか台所に立ったことがないという若い女性にはなおさらである。 チョコレートのできるまでというページがあるので、詳しい作り方はこちらを見ればよいだろう。http://www.panaderia.co.jp/materials/chocolate/choco3/ ともあれ、同じような疑問を抱いている人はけっこういるらしく、こんなブログを見つけた。http://www.geocities.co.jp/Bookend/7369/valentine/valentine2003.html しかし、それだけでは誰もが思いつきそうな話でちょっと面白くない。そこでもうちょっと調べてみたところ、こんな話が載っていた。http://d.hatena.ne.jp/ShortyTank/20081116/1226820722 日本ではチョコレートの表示には以下の3種類があるのだという。 純チョコレート=ココアバター100%チョコレート=ココアバター以外の植物性油脂を5%以内含有準チョコレート=ココアバター以外の植物性油脂を5%以上含有 1978年にダイエーとの共同企画により、「本命チョコは手作りで!」というキャッチコピーで純チョコレート(ココアバター100%)の割りチョコを売り出したところ、美味しいので大当たりしたという話らしい。 割りチョコなので成型加工していない分、コストが安くてお買い得なのだろう。そもそも手作り用として売り出すので、成型されていない見た目の悪さは全く問題にならないわけだ。確かに、義理チョコ用に安く大量に売られているハート型のチョコはいかにも味が薄そうで美味しくない。この話が本当だとすれば、普段スーパーではあまり見かけないような純チョコレートの割りチョコがバレンタインの時期に安く出回ったら、買い占めて冷蔵庫にでも保管しておくのが得策かもしれない。もっとも最近ではカカオダイエットのブームでカカオ90%なんてチョコレートもけっこう出回っているが。 植物性油脂ならまだよいのだが、昔、内モンゴルに住んでいたときによく買ったチョコレートはどうもラードかなにかの動物性油脂が含まれていたような気がする。ちょっと食べるとしばらくして胸焼けがしてきたものだ。・・・ああ、結局またモンゴルの話題になってしまった。

モンゴル検定(初級編)

モンゴル検定の続きを作ってみた。「ちょっとだけ難しく」作るというのはなかなか容易ではない。中には難しい問題も含まれているので不正解でもがっかりなさらないように。 モンゴル検定(初級編) by モンゴル語の穴ぐら

モンゴル語研究文献はどこにある(9)

本来ならば前回の続きでモンゴル国の図書館情報を書くはずだったが、先に別の情報をまとめてみた。 日本でモンゴル語書籍を手に入れるとしたら、モンゴル国の書籍を扱っているサイト、または中国の書籍を扱っている書店に注文するという方法がある。他にもちょっとした裏技を紹介する。本当は人には内緒にしておきたいような情報も含まれているのだが、そうケチなことを言ってもしょうがないだろう。わざわざこのブログを読みに来てくれた人へのお気持ちということで・・・。 まずは、すでにこのブログでも紹介済みのサイトから。 Vimo-Nomundalaihttp://jp.mongolianbooks.com/モンゴルで出版されている書籍、DVDやCDなどを日本在住者向けに販売するサイト。基本的にモンゴル語表示だが、日本語でのメールの問い合わせにも応じてくれる。 Internomhttp://www.internom.mn/モンゴル国初の2階建て大型書店Internomによる書籍通販サイト。表示はすべてモンゴル語で、問い合わせ等にはモンゴル語によるやり取りが必要だ。 中国で出版されたモンゴル語書籍を入手するなら、神田や神保町を訪れるのが手っ取り早い。ほとんどの書店は通販での注文も可能だ。 亜東書店http://www.ato-shoten.co.jp/店舗は神田にある。神田警察署の付近。モンゴル語書籍が豊富。 東方書店http://www.toho-shoten.co.jp/店舗は神保町にある。モンゴル語書籍は2階にある。 内山書店http://www11.ocn.ne.jp/~ubook/店舗は神保町にある。モンゴル語書籍は1階の奥にある。 アジア文庫http://www.asiabunko.com/店舗は神保町にある。内山書店と同じビルの5階にある。アジア各国に関係する書籍を取り扱う。モンゴル関係の邦書が豊富。 中華書店http://www.chuka-shoten.co.jp/店舗は神田(神保町)にある。モンゴル関係の書籍はさほど豊富ではない。 ビブリオ書店http://www.biblio.co.jp/かつてはアジア系の書籍が豊富な店舗を神保町(水道橋方面)に構えていたが、そちらは閉店になったようだ。まだモンゴル関係書籍を取り扱っている可能性があるので、確認されたし。

ウルムとクロテッドクリーム

モンゴルにはウルムという乳製品がある。牛乳を弱火で加熱しながらひしゃくを空中に持ち上げるようにして上下に攪拌し、分離した乳脂肪分を集めたものである。味はバターとクリームチーズを併せたような得もいえぬ味わいがある。このウルムを加熱して油分を分離させたバターオイルのようなものがシャルトスと呼ばれるモンゴルバターで、いわゆる醍醐である。 このウルムは概して日本人にも好評で、これが苦手という人はむしろ少ないように思う。ただし、乳脂肪分を多く含むので、美味しいからといって食べ過ぎると気持ち悪くなるので注意が必要だ。 さて、このウルムにやや似たものとして、イギリスのクロテッド・クリームという乳製品がある。Wikipediaの説明によれば、脂肪分の高い牛乳を、弱火で煮詰めたものをひと晩おいて表面に固まる脂肪分を集めて作るそうだ。攪拌による分離こそしないものの、製法としてはかなりウルムに近い。イギリスではスコーンに添えて食べるのが定番だという。 このクロテッド・クリームは日本でも中沢、十勝しんむら牧場などで製品化して発売されている。ただ、コストを考えると致し方ないのかもしれないが、かなり高価だ。中沢の製品はちょうどサワークリームのような容器に入っており、以前にサワークリームと間違えて買ったことがある。中身はどろどろとしたバターと生クリームのあいのこのような味だった。 インターネットで探したところ、このクロテッドクリームを手作りする方法をブログに載せている人もいた。生クリームとマスカルポーネや、生クリームだけで作るのだそうだ。http://milliamm.blog39.fc2.com/blog-entry-30.html もしかしたら、低温殺菌のノンホモ牛乳や生クリームをうまく使えば日本でもウルムが作れるのかもしれない。