週末、ネパール料理レストランに行った。いつも行くほうのお店ではなく、練馬まで足をのばしたところにある比較的最近できたお店だ。ネパール料理店といっても、インド料理と大差ないメニューを出す店が多く、ひどいところではスタッフが全員ネパール人なのにインド料理店と称しているレストランも多い。そうした中で、ネパール特有のメニューがかなり豊富な店だった。

カレーとナンといったありきたりなセットメニューもあったが、ここはエスニック料理通ぶってモモやチャウミンなどのネパール料理を単品でいくつか注文した。ネパールの魚料理も注文したのだが、名前を忘れてしまった。見た目はフィッシュティカに似ていて、スパイス使いが絶妙でおいしかった。

レストランのオーナーは日本の大学で経営学を学んだそうで、そのせいかウェイターたちは皆、洗練された身のこなしとサービスで、ちょっとインドの外国人客向けのレストランの雰囲気を思い出した。欲をいえば洗練されすぎていて疲れるのだが、女性客にはこのほうが受けがいいのだろう(私自身も女性だが)。

片言のヒンディー語をしゃべったらやはり通じた。ディーヴァナーガーリー文字を指差して「これを読め、あれを読め」と読まされるのに付き合うはめになった。父が長期間ネパールに滞在していた話をしたせいか、それとも片言のヒンディー語のご利益なのか、なぜか食後にマンゴーラッシーをサービスしてくれた。

さて、前置きが長くなったが、チャウミンとはネパール焼きそばのことで、ネパールで一番ポピュラーな麺料理だそうだ。チャウミンの語源は中国語の「炒面」(チャオ・ミィエン)からきているらしい。ネパール料理が中華料理の影響も受けているという好例だろう。なお、最近ではインドでもチャウミンを出すお店がある。今回注文して食べたチャウミンはインドで食べたものと味がそっくりだった。

今日の晩御飯を支度をしようと冷蔵庫を開けたら偶然、焼きそばの麺とピーマンとニンジンと玉ねぎとタイ製のチリソースが入っていた。ご飯を炊くのも面倒くさかったので、レストランで食べたチャウミンを再現して作ってみることにした。本来は肉を入れないのだが、ちょっとインチキして鶏肉も加えた。野菜を細切りにして炒め、麺とチリソースを加えて作った。味見をしてちょっと物足りなかったので塩とケチャップも加えたが、実際に食べてみるとどうも本物とは味わいが違う。すべてチリソースだけで作ったほうがよかったのか、あるいは独自に調味料を調合して作るべきだったのかは定かではない。