Bawden辞書の見出し語を小文字に変換する処理で、3段階のワークフローを設計した。このプロセスは、AIと人間の協働作業の好例だ。

第一段階:自動的な固有名詞フラグ付け 既存のGASツールが、大文字で始まる見出し語を検出し、固有名詞の可能性があるものにフラグを立てる。このツールは、文脈も考慮する。例えば、文頭に来る単語は自動的に大文字になるため、それを考慮する。

第二段階:人間による確認 フラグが立てられた見出し語について、人間がチェックボックスで確認する。本当に固有名詞なのか、それとも通常の名詞なのか。例えば、「Moron River」は固有名詞だが、「morning」は違う。

第三段階:自動的な小文字変換 チェックボックスがオフのもの(固有名詞でないと確認されたもの)だけを小文字に変換する。新しいGASツールがこの処理を実行する。

当初、私は過度に複雑な仕様書をGemini用に作成しようとしていた。しかし、これは間違ったアプローチだった。Geminiに必要なのは、詳細な仕様書ではなく、明確な機能要求と反復的なデバッグだ。

正しいアプローチ: 「チェックボックス生成機能と小文字変換機能を追加してください」 → テスト → バグを報告 → 修正 → 再テスト

間違ったアプローチ: 「以下の詳細な仕様に従って、完璧なツールを一度で作成してください」 → 複雑すぎて実装できない → または、仕様を誤解して間違ったものを作る

このワークフローが完成した後は、Bawden辞書の本格的な処理が始まる:

  • Phase 1:圧縮形式で日本語訳を追加
  • Phase 2:体系的な拡張と分類

同時に、NOTE欄に含まれる複合語、イディオム、諺も、別途定義された「Idiom-Collocations-Processing-Guide」に従って処理する。

このワークフロー設計から学んだのは、AIを使う際の「仕様書より反復」という原則だ。完璧な計画を立てるより、小さく始めて改善していく方が効率的だ。