辞書プロジェクトのダッシュボード(v3.6)と、それが依存するS06ライブラリの統合作業で、一連の複雑なバグに遭遇した。

最初の問題は、関数の欠落だった。ダッシュボードのフロントエンドが呼び出している関数が、バックエンドのコードに存在しなかった。これは、コードの異なるバージョンが混在していたことが原因だった。バージョン管理の重要性を改めて認識させられた。

次に、関数呼び出しの名前の不一致があった。フロントエンドはfunctionA()を呼んでいるのに、バックエンドではfunctionB()という名前で定義されていた。JavaScriptは動的型付け言語なので、このような間違いがコンパイル時に検出されない。

さらに、OAuth権限スコープのエラーも発生した。Google Apps Scriptは、使用するGoogle APIに応じて適切な権限を要求する必要がある。権限が不足していると、実行時にエラーが発生する。appsscript.jsonのマニフェストファイルを正しく設定することが重要だ。

これらの問題を一つずつ解決していく過程で、「Staging Folder to Google Doc Logbook」ワークフローが動作するようになった。これは、Google Driveのステージングフォルダから特定のGoogle Docにコンテンツを同期する機能だ。ライブラリ接続とコア権限が正しいことが確認された。

しかし、最終ステップの「Doc to GitHub Logbook」同期(runFullSync)はまだ動作していない。おそらく、Google DocからMarkdownへの変換ロジックにエラーがあると思われる。次のセッションでは、convertDocToMarkdown_関数の実行ログを分析し、具体的な失敗箇所を特定する必要がある。

デバッグ作業は地道だが、システムを確実に動作させるためには不可欠だ。一つ一つの問題を丁寧に解決していくことで、最終的には安定したシステムが完成する。